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2014.09.23

愛国のゲルマンスピリット(ドイツ現地企業視察の旅)

 皆さんこんにちは。

お待たせしました。
7月14日~20日まで、ドイツ企業視察に行ってきました。
今回の視察ですが、今までと違う点があります。
今回はなんとドイツ現地企業の視察です。(今までは日系企業ばかりでした)
お邪魔させていただいたのは
・メルセデスベンツ【ブレーメン】
・スタインウェイ&サンズ【ハンブルグ】
・エアバス【ハンブルグ】
・フォルクス・ワーゲン(車体組み立て)【ヴォルフスブルク】
・    〃    (エンジン組み立て)【ザルツギッター】
・BMWモトアラート(二輪)【ベルリン】

なかなか興味をそそられる内容です。
大阪府工業協会の小西様、いつもありがとうございます。


さて、結論から言いますと、ドイツ企業の工場は、世界に点在する数多の日系企業の工場を見てきた私の目から見ますと・・まるで大したことありませんでした。
スキルはともかく、工場労働における規律や姿勢に関してはハッキリ言って東南アジアの日系企業の現地作業員のほうが勝っていると感じました。
例えばハーフパンツでの作業姿や、小型オーディオを持ち込んで音楽をならしながらの作業だとか、本当に「おいおい、こんなレベルかいや」と唖然とする光景が多々見受けられました。
しかし、彼らの「労働」という概念は決して表面的な部分だけでは計り知れないと感じたのも事実です。

摩訶不思議でした。
そんな未知の国、ドイツで見てきたことをダラダラと書き連ねたいと思います。
正直、ドイツに関しては皆さんのほうがお詳しいのでは・・と思いますので、知ったかぶりでいい加減なことは書かないように気をつける所存です。笑

今回はKLM航空にてアムステルダム経由でブレーメンまで行きました。


時差は-8時間。

ドイツ連邦共和国。
面積は357,121㎢で世界63位の大きさです。(日本は62位)
人口は約8,000万人。
一人当たりのGDPは約40,200ドル。
EU諸国においてもドイツ経済は別格の一人勝ち状態です。
先進的な工業技術を有するのは言うまでもなく、科学、医療、宇宙分野・・あらゆる技術に優れています。
ガソリン車やディーゼルエンジンを発明したのもドイツです。
ロータリーエンジンを発明したのもドイツ人です。
考案という点においてはドイツ人には天才的なひらめきがあるように思います。


★気候
今回まわったのはドイツの中でも北側に位置するところばかりでしたので、7月初旬としてはどこも気候は穏やかで非常に過ごしやすかったです。
本当に普通すぎて書くことがないほどでした。
意外かもしれませんが、去年の同じ時期に行ったロシアの方が暑かったというのが素直な感想です。

★ドイツの名物

こちらはヨーロッパで最初にできた信号です。

こちらはベルリンの壁。
崩壊直後は街の至る所にありましたが、今では一部を残してほとんど残っておりません。
ちなみにこちらの壁は街のド真ん中にあるのですが、見に来た観光客がなぜか次々とガムを張り付けるので異様な臭気を放つ最悪な状態です。
 
落書き。意外なことにドイツの街は本当に落書きが多いです。ベルリン、ブレーメン、ハンブルグ・・どこの街にももれなく落書きがありました。それもちょっとやそっとの数ではありません。一説にはベルリンの壁がある時代に西ドイツの若者がキャンバス代わりに壁に落書きをしていた名残りだといわれています。
ベルリンの中心部にあるユニクロ。
今年の4月にオープンしました。
ドイツでのユニクロは日本のそれとは位置づけが違い、「流行の最先端TOKYOからやってきたファストファッション」という感じの捉え方です。
我々から見る【ZARA】や【H&M】のようなものです。
決して「毎週土日に安売りの広告が入ってるからおじいさん、おばあさんも誘ってみんなで行きましょう」などというノリではございません。
価格は日本とほぼ同じでした。

こちらはドイツの老舗デパート【KaDeWe】(カーデーヴェー)。
ヨーロッパで二番目にデカいデパートだそうです。
中に入って見ますと日本のデパートとよく似ていました。
日本と決定的に違うのはデパ地下に該当するお総菜売り場は、ドイツでは最上階にあるという点。
なぜだか理由はわかりません。




 


ハンブルグの【ミニチュアワンダーランド】です。
フロアー一面ミニチュアのオンパレードです。
莫大な規模の割りに手抜きは一切無く圧巻の一言です。
ただ、人が多すぎてゆっくり見られないのが残念なところです。

★日本と違う職の概念
ドイツの工場労働者を見て「日本人とは仕事に対する考え方が違うのかな?」と感じたのは、そもそも学校を卒業して(あるいは在籍中)から、職業訓練を経て職に就くまでの「就職制度」の違いからなのかなと思います。
ドイツでは専門的なスキルを身につけて職に挑むのが一般的です。
これに深く関わってくるのがいわゆる「マイスター制度」ですが、そういった制度そのものが日本には無いので、通訳の方の話を聞いてもあまりピンときませんでした。
わかりやすく解説しますと、職に就くには専門的なスキル、そして資格が必要となってくるわけですが、これは日本の就職活動とはまったく制度が違います。
日本で言う中学生くらいから、すでに自身の進むべき道を決めて専門学校、または各企業で実際に働いて(訓練)、専門の資格を取り、就職先を見つけるというものです。

誰でもテキトーな所で学んでテキトーなところに就職出来るのかと思いましたが、この制度は非常に厳しい仕組みになっているようで、30歳を超えても「無資格・見習い状態」という人も少なくないとのことです。

ちなみに国が公認する職種は356。
やはり人気・不人気があるそうで、もちろん男子に一番人気なのは・・さすが自動車の国、ズバリ「自動車整備士」だそうです。
長い年月をかけて訓練を積んでいくわけですから、大学生活の半ばあたりから「どこに就職しようかな~」なんてボチボチ考え始める日本の「就職活動」とは「重さ」が違うといっても過言ではありません。
制度だけでなく、法律も細かな取り決めがあるそうで、一言で「就活」といっても日本のそれとは制度も概念もまるで違います。
労働に対する価値観が違うと言いましたが、結果的に何年もかけて自分に合った職業を見つけるわけですから、彼らは自分の仕事に対して非常に誇りを持っています。

今回様々な企業で責任者の方々から色んな説明を聞きましたが、そういった彼らの「誇り」は言葉の節々に表れていました。

★もはやお手本の日本式生産システム
そのような「誇り」とは裏腹に、優れた生産システムが構築されているのかといえば、決してそうではないのがドイツ。
メルセデスの工場を案内していただいた際に、頭上の電光掲示板に【120】という数字が表示されており、その横に【3】という数字が表示されていました。
「あの数字はなんですか?」
との問いにすかさず責任者の方が
「【120】は今日の生産台数で、【3】という数字は検査で返ってきた台数だよHAHAHA」
という有様です。
それを聞いた我々、工業会ご一行のどなたかが「2、3%の不良て・・。こんなもん工程内で歯止めを利かさなあかんとこやろ~」とつぶやいたのが印象的でした。


工場のマネジメントという点においては日本のほうが進んでいるんだなと思います。
メルセデス工場案内の最中に、責任者の方が壁にかかっている札を指さして「あれはポーカーヨーカーの防止のためです」と言うシーンがありました。
【ポーカーヨーカー】とは・・はて、ドイツ語なのかな?と思い、それを訊いてみましたら、なんとビックリ、責任者の方が「あれ?ポーカーヨーカーは日本語じゃないのか?」と逆に驚かれる始末。
どう考えても横文字でしょそれ。と頭をひねっておりましたら、ご一行のお一人が、「あ!ポカヨケのことや!」と、ナイスフォロー。
ドイツ人相手に正しい「ポカヨケ」の発音を指導する爆笑な一コマがありました。
(ポカヨケも正当な日本語じゃないような気がしますが・・)
日本式の生産システムは遠く離れた自動車先進国のドイツにおいても、もはやお手本となるレベルにまで発展しているのかと感心した次第です。
他にも「KAIZEN」や「KANBAN」の文字も見受けられました。


 

 

 


★自動車とバイクのお話
自動車・バイクの話をしましょう。
ドイツの自動車年間新車販売台数は約320万台という規模です。(2013年の統計、商業車、トラック含む)


やはり自動車の国ドイツ、街でよく見かけるのは体感的にフォルクスワーゲン、オペル、メルセデス、アウディ、BMW、MINIと圧倒的にドイツ車が多いです。
もちろん欧州車であるルノー、プジョー、フィアットもよく見ます。



気になる日本車はというと、体感的に5%くらいかな~という感じでした。
たったそれだけかと思われるかもしれませんが、歴史や伝統を重視するヨーロッパにおいて極東の「後発メーカー」が作る自動車がそれだけ走っているということ自体がすごいと思います。


めちゃくちゃ見た!というわけではありませんが、日本車の中でもそれなりの台数を目撃したという意味で挙げられるのはマツダのロードスター。
2シーターライトウェイトオープンの開拓者としてやはり評価は高いようです。

東欧の低価格カー【ダチア】も何台か見ました。
さすがにタタや中国カーは見ませんでしたが、ヒュンダイは3台ほど見ました。


ドイツでは教習所というものがありますが、日本の教習所のように校内に道路というものはなく、実技はもっぱら公道になります。
日本でいう高速道路教習はもちろんドイツ名物アウトバーンを使い行うわけですが、周りの車がビュンビュンスピードを出すなか、教習車のノロノロ運転は見ていてなかなか危ういものがありました。
ちなみにドイツは18歳で成人扱いになりますが、自動車の免許取得は17歳から可能だそうです。


続いてバイク。
世界的に有名な一流自動車メーカーが出揃うドイツですが、実はバイクのメーカーはほとんどなく、ドイツで現存するバイクメーカーは皆さんご存知【BMW】と、ミニバイクを細々と作っている【ザックス】という会社のみです。
ドイツにおけるバイクの扱いは途上国で見るような「アシ」扱いではなく完全に趣味の領域です。
日本以上にそう感じたのは、原付や小型バイクがほとんど走っておらず、見るのはもっぱら中型以上のバイクばかりだという点です。
ライダーの装備もかなりガチガチな人が多く、そのあたりを考えますと日本以上に気軽に乗る乗り物ではないのかなという印象を受けました。

さて、写真で見るドイツのバイク。





 

 

 

 


多いのはやはり日本車。
CB1300、Ⅴスター、バルカン1500、CBR600RR、ニンジャ250、SR500等々・・
写真を取り損ねたのですが、私の愛車と同じCB750FOURも対向車線で目撃しました。カワサキの旧車数台と走っていました。
日本旧車のマーケットがどのようなかたちで存在するかは不明ですが、何台か見た個体はどれもピカピカな状態のものばかりでしたので、旧車エンスーは確実に存在し、保全、評価する文化はおそらく日本と同等かそれ以上だと思います。

ハーレーダビッドソンもかなり走っておりました。


で、ここになって言うのもなんですが、ドイツ国内で一番多く走っているバイクのメーカーはBMWなのです。
せっかくですからBMWモトアラートのお話もしておきましょう。
BMW製バイクの世界シェアは2013年現在13.9%とのこと。(日本で言うどの区分《排気量》から~というのは不明です)
さらに言うとBMWのバイクがトップシェアを占めている国は2014年現在、世界で16ヶ国あるそうです。(以上、BMWのデータは視察の際の概要から)

BMWのバイクは1969年から現在まで、今回訪問したベルリン工場で一貫生産されています。
(南米やタイでは一部現地生産(組み立て?)しているものもあるそうです)
ベルリン工場で生産している車種は全部で23車種。
興味深かったのは、完全受注生産という性質上、車体はもちろんエンジンやコンロッドに至るまで、実はすでにオーナーが決まっているという点です。
(日本のディーラーに並んでいるバイクは日本法人が「発注」しているのかな?)


もしBMWバイクのオーナーでしたらやはりあのようなシーンを見ますと、より一層愛情が深まるというものです。
機会があれば是非行ってみてください!

一部、キムコ(台湾)からエンジン部品の供給を受けているとの話がありましたが、どの部品のことなのかはわかりませんでした。


★自動車文化の違い
ドイツと日本を比較した時、決定的に違うと感じるのは「人と乗り物の共存」という概念です。


例えば自転車。
ドイツの歩道は人が歩くレーン以外に、半分ほど赤く塗られたゾーンがあります。
これは自転車が走る場所です。
日本では一部このような取り組みをしている地域もあるようですが、ほとんどないに等しいです。
だから未だに自転車は歩道を走るのが正しいか、車道を走るのが正しいかという問答を戦後から今に至るまで延々とやっている有様です。
歩道を走るな、車道を走るな、そう言われる自転車は轍だらけの危険なレーンを走らざるを得ません。
そして、その自転車が赤信号を無視して車に撥ねられようものなら、たちまち非のない自動車が悪者になってしまいます。


法治国家としてはあり得ない展開ですが、今の日本ではこれが当たり前です。
なぜなら我々の運転免許というものはその言葉から分かるとおり、「免じてもらい許しを得ている」というスタンスだからです。
つまり車を運転するすべての日本人は世間様に頭を下げながら日々、車を運転しているわけです。
車を運転することはすなわち悪いこと。
そしてそのような考えが根底にあるわけですから、自動車に対して世間の目は厳しいです。
弱者に対する過剰な保護制度、警察の無意味な取り締まり、重税かつ難解な納税システム・・。
これらの点を踏まえるに、日本は少なくともドイツと比べて明らかな交通後進国と言わざるを得ません。

物質的、技術的な部分がいくら発展しても、文化的な部分が育たなければ自動車産業の未来は決して明るくはならないでしょう。

★ドイツ車は本当にボッタクリなのか
日本に入ってくる輸入車(欧州車)は、ブランド力が乏しいアジアメーカーを除いて、どれも本国価格に比べて圧倒的に販売価格が高いです。
「輸入関税がかかっているからだ」という意見を聞きますが、これはまったくのデタラメで日本に入ってくる輸入車のすべてが「関税0円」です。
輸入車の販売価格に関税は1円たりともかかっていません。(二輪も同じです)
では輸入車は日本人相手にボッタくっているのかといえば、半分正解のようで半分間違いでもあります。
同じメルセデスのCクラスを見たとき、日本では現地価格より100万円以上高い価格で販売されている場合があります。
これは単に日本市場で販売するには「高級」である必要があるため、人によっては必要の無いオプション(本皮シート、ナビ、エコ機能やサンルーフやキセノンライト他色々)をてんこ盛りつけているからです。
本国で同じような仕様にした場合、結局日本販売価格と2、30万円も変わらないというパターンは結構あります。
本国では簡素な「素グレード」がありますので、そういうのと日本仕様を比較してはお話になりません。
(メルセデスだけでなく、あきらかにボッタな外車は確かにありますが・・)


★ゲルマンの愛国精神
私が今回、メルセデスを訪問するにあたって最も訊きたかったのはまさに車体価格のことなんですが、先ほどのような下衆な「オプションの有無」の話ではなく、ズバリこれです。

【ヨーロッパでメルセデスの価格が最も高いのは実はドイツと聞いたがそれは本当か?また、ドイツ人はその事実を知っても特に怒ることはない、なぜなら自国の製品を愛しているからだと聞くがそれも本当か?】

価格が高くても純粋な愛国精神に基づき自国の車を選ぶ・・!なんという素晴らしき国民性でしょうか。
本当にそのような愛国心がドイツ人にはあるのか。純粋にそれが聞きたい!
さて、通訳の人を介して上記の内容をそのまま責任者の方に訊いたのですが、その答えは少しこちらの意図とズレており、明確な答えは得られないままでした。

一応、いただいた答えを書いておきますと
「価格が高くても買ってもらえるのは、我々がその価格に見合ったモノを作っているということであるし、そういう評価をしてくれているということです。我々は自分の作ったものに絶対的な自信があるし、これからもそれは変わらないということが言えます」
とのことです。
うーん、言わんとしていることは十分にわかったのですが・・。



ただ、他のヨーロッパ諸国より価格が高いということに関してはまったく否定しなかったです。
あと、価格が高くてもドイツ人が自国の自動車を支持しているということは確信が持てました。
どうしても引っかかるのは、ドイツ国外でのメルセデス販売価格がドイツ本国より安いということ。
こんなことあり得るんでしょうか。
またドイツ国民は本当にそんなこと納得しているんでしょうか。

ここからはあくまで私の仮説です。
まず、先に述べました、国ごとに異なる仕様の違いがあるのではないかという点です。
同じクラスの車種でもドイツ仕様とその他の現地仕様では装備に差があるため表面的には同じ車種でも価格差があるように見えるのではないかということです。


もう一点は生産国の違いによる人件費の差。(=品質の差)
ドイツ仕様はそのほとんどがドイツ国内生産により製造・組み立てが行われているのではないかという点です。
調べてみましたら、ダイムラーの有する生産拠点はドイツ以外にも
・フランス
・スペイン
・ポルトガル
・フィンランド
・トルコ
・ロシア
・チェコ
・ハンガリー
・オーストリア
と、ヨーロッパ諸国だけでもこれだけありますので、ドイツ国外仕様においては、例えば労働集約型の部品、あるいは車体の組み立て自体をそれら人件費の安い国で行っているからという可能性があります。
※ただし、上記生産拠点はダイムラー社全体が有する生産拠点ですので「スマート」「フレイトライナー」「ウニモグ」等のブランドも含まれております。どの国の工場で「メルセデス・ベンツ」ブランドが生産されているのかまではわかりませんでした。
兎にも角にもドイツ人がドイツ製品を愛しているのだということは十分わかりました。
徹底的な合理的主義のアメリカでは自国のブランドがブッつぶれようが、お構いなしに「良いと思うモノ」を選びますから・・。


さて、ドイツ企業視察レポートはこれにて終了です。
今回の訪問でドイツの何がわかったのかと言われれば、一度だけの視察では何も見えていないような気がするのが正直な感想です。
自動車に関して言えば、やはりドイツのほうが自動車共存歴が遥かに長いゆえ、技術・文化面においての成熟度に関してはまだまだ見習う部分があるなと思いました。


今回すべての企業で耳にした言葉、それは「伝統」「歴史」です。
最新の設備で最先端のモノを作るのが彼らの目指すところではなく、あくまで「いかにして熟成させるか」が彼らのアイデンティティーだと気づきました。
物質だけでは決して計れない優れた「精神性」がドイツのものづくりの原点なんだと感じた次第です。


ベルリンの壁にて。


次回は9月15日から1週間行って来ました【アメリカ日系企業視察記】です。
気長にお待ちください。


イッセイ

2014.07.21

情熱の革命児 2 (ベトナム日系企業視察の旅)

 皆さんお久しぶりです。

これを書いている今、私はドイツに向かう飛行機の中です。
毎度毎度、続きのブログが放置状態になりがちで、大変恐縮です。

さて、ベトナムでお邪魔した、我らがエースコックベトナムのくだりですが、なぜにここまで放置状態になったかと言いますと・・・実はあれだけ大好きだったインスタントラーメンをスパッとやめてしまったからです。
4月の末くらいからですが、それまで毎日欠かさず食べていたインスタント麺を全くといっていいほど食べなくなりました。(今は2週間に1度程度かな)
毎日欠かさず食べていたというのは決して誇張でもなく、むしろ一日に2食とか当たり前だったわけで、僕の半分はラーメンで出来ていると自称するほどでした。
ではなぜやめたか・・知りたいですか?
別にどうでもいいですよね。
いや、まあ一応理由を説明しますと、低血糖の症状が気になりはじめたというただそれだけです。



同時にこれまた毎日欠かさず食べていた白米も玄米に切り替えました。
食生活を変えて約2ヶ月、何が変わったのかと言われれば特に変化はありませんが、体重が5キロほど減りました。
これはうれしい誤算。(今まで摂取カロリーが高すぎただけのような)
この調子でいくと12ヶ月後には体重がめでたく0キロになる予定です。

というわけで、このままラーメンレポは終了!

・・・というのはさすがにお粗末な対応と言われかねませんので、現地のホテルで食べたり、日本に持ち帰ってから食べた何種類かのタイプを紹介していきたいと思います。



その前になぜ私がエースコックベトナムへの訪問を楽しみにしていたのかと言いますと、ラーメン好きであるというのは当たり前ですが、一番の理由はその昔テレビで紹介されていたから~というありがちな理由からです。
その番組がこちら。

(エースコックベトナムは20分あたりからですが・・途中飛ばせません)
ちょうど3年前、最初のベトナム訪問が決定した際にちょうどテレビで放送してまして非常に印象深かったからです。
自宅のハードディスクにもいまだに保存しています。
もちろん上のVTRに登場された梶原社長との念願の2ショットもいただきまして感無量!
しかし3年前テレビで見た時にはまさか、自分がこの工場にお邪魔することになろうとは微塵も思いませんでした。
なんという巡り会わせでしょう。

今回はベトナムのインスタントラーメン事情や食べレポなど色々とお話ししましょう。



●ベトナムのインスタント麺と日本のインスタント麺の違いについて・・・

さて、ベトナムと日本のインスタント麺を比較すると決定的に違う点があります。
それは袋麺タイプであっても鍋で煮込むタイプではないという点です。
つまり、丼に麺を投入して湯を注いで調理するタイプがほとんどです。
日本でこの方式を採用しているのはおそらく日清のチキンラーメンだけだと思います。
(ただし、ベトナムの袋麺の場合は別添スープを加えるというスタイルです)
なぜかベトナムの袋麺は低価格帯から高価格帯までほぼすべてこの方式です。

なぜなのか、とても気になったのでエースコックベトナムの担当者の方に伺ってみました。
・答え → 煮込む、煮込まないはさて置き、なにが重要なのか、それはズバリ麺の「もどり」の問題。日本の袋麺の場合は麺が太く、熱湯の投入だけでは麺が完全にもどらない。また野菜を入れたりすることも想定している。煮込みタイプのほうがなにかと理にかなっているから。
とのことです。
なるほど。
ちなみにベトナムの袋麺は湯注ぎタイプであり、スープは別と書きましたが、この別添の粉末スープ、なんと湯を入れる「前」に全部投入します。
多いものでは5種類の粉・液体スープを投入します。
これがちゃんとおいしく出来上がるんですね~。
う~ん、不思議だ。

さて、ここからはイッセイのインスタントラーメンレポです。



★HAOHAO(ピンクバージョン)
まずこちら。
エースコックベトナムを支えるキラータイトルといっても過言ではない、その名も『HAO HAO』。
『HAOHAO』は全部で5種類ほどあるそうですが、このピンクタイプがハオハオの売り上げの内訳においてもほぼ9割に達するほどの人気っぷりだそうです。
あと、つけ加えておくならばベトナム国内で一番売れているインスタントラーメンがコレです。
どれくらい売れているかと言うと、ベトナム国内で食べられているインスタントラーメンの1/3がこのHAOHAOというレベルです。
ベトナム人でこれを知らない人はいないといわれるほどの人気っぷりです。
梶原社長いわく「一応、エビ味」だそうです。
食べてみました。
うん。美味い!
麺は極細とまではいきませんが、かなり細めです。
そしてやや硬め。
この麺の細さと歯ごたえはかなり私好みです。
スープは若干の酸味とピリっとくる辛さがあり、いかにもベトナムといった感じです。
ベトナム人が好む味は酸味と辛みだそうで、それを絶妙に再現したのがまさにこのハオハオなのでしょう。
お土産用に大量に(てか、箱買い)買ってきて友達にバラ巻きましたが、概ね評価は良かったです。
1袋17円ほどです。
鬼のような安さです。
実はまだ少しだけ余ってますので、ご希望の方はイッセイまでお申し付けください。



★HAOHAO(紫バージョン)
こちらもHAOHAOです。
HAOHAOの売り上げのうち上記のピンクバージョンがほぼ9割だということで、ひそかにマズいんじゃ・・と思いながらの試食。
食べてみました。
うん。そこまでピンクと違う印象はありませんでした。
ピンクバージョンより若干おやつ向けの味がしますね。
チキンっぽいっていうのかな~、ちょうどベビースターラーメンっぽいような味です。
麺は気のせいか、ピンクバージョンより若干かたいような気がします。
ただ、私は歯ごたえのある麺のほうが好きなので、全然OKです。


 

★YUMMI
さて、こちらはエースコックベトナムのラインナップの中でも高価格帯に分類されるものです。
いわゆる高級袋麺。
高級と言いましても5,000ドン=23円ほどです。
なんとノンフライ麺です。
他に赤バージョンもございます。
食べてみました。
麺は極細めん。
日本の技術をもってしてもノンフライ麺は「もどり」が悪いわけで・・ベトナムのものはもっと「もどり」が悪いです。
裏面の説明どおり熱湯を注いで3分以上待ったにもかかわらず、まだダンゴ状態です。
さすがに5分くらい待つとほぐれてきましたが・・。
味はラーメンというよりビーフンみたいな味がしました。
麺は歯ごたえ抜群。いや、かなりかためです。笑
極細固麺・・博多ラーメン好きの方いかがでしょうか!(味はビーフンですが)

続いてはこちら。




★KU’A&NAY
米粉を使ったフォーです。
日本にもうどんタイプやそばタイプがあるのと同様に、ベトナムにもローカルオリジナルタイプの麺がラインナップされています。(ブンやフーティウなど)
ベトナムで展開されているインスタントラーメンの種類は日本ほど多くないものの、それに近いくらいの種類はあります。
スーパー(ベトナムイオン1号店)で見たラインナップはなかなかのものでした。
これは牛肉ベースの味付けなのでしょう。
肉の写真が堂々と載っています。
もちろん写真のような勇ましい牛肉など一切入っていません。
食べてみました。
コレは・・!めちゃくちゃ美味いです!
薄味のスープにモッチモチの平麺がめちゃくちゃマッチしてます。
味があっさりしてて、食べやすいのなんの。
ズルズルいけます。
あっという間に平らげてしまいました。
パクチーのニオイがほんのり漂いますが、そんなに気になりませんでした。
インスタントラーメンレポやのにフォーなんか邪道やわなんて思いながら、一つしか買わなかったのが非常に悔やまれます。
これはフォーと割り切って日本で展開すれば結構売れるんじゃないかな。
フォーそのものが根付いていないから敬遠されるかもですが、ヘルシーな味わいと麺の歯ごたえはかなりウケると思います。
→ ベト麺総評
現地のホテルでも他に何種類か食べましたが、感想としては、ベトナムのインスタントラーメンはどれも「普通に食べられるレベル」だということです。
例えば10分待っても麺がダンゴ状態だとか、3分待ってふたを置けたらメッチャクサいだとか、そんなことはありませんでした。
端から端まで全種類試す価値はありそうです。
もちろんローカルメーカーのインスタント麺も多数ありますので、インスタントラーメンマニアの方、是非チャレンジしてみてください。
(私は日系メーカーだけにしておきます・・)



★ベトナムにおけるエースコックとその他メーカーの現在とこれから
現在、ベトナムにおけるエースコックのシェアはなんと60%。
ものすごい数字です。笑
エースコックは1990年代初頭から東南アジアを中心に将来的に有望な市場がないか各国を視察していました。
その時に目に飛び込んできたのがベトナムだったそうです。
ドイモイ政策の市場開放経済導入をチャンスと捕らえ現地に設備を構え、ほぼ手探りで創業を開始しました。
時に1995年のこと。
もちろんベトナムの地で日系企業が食品を作るなどという例は前代未聞、色々と苦労が絶えなかったそうです。
そして立ち上げ時に人一倍奔走したのが、件の梶原社長。
「来た当時は自動車はおろかバイクもほとんど走っておらず、人以外には田んぼと牛しかありませんでした。笑」・・だそうです。
ベトナムの食の発展はまさにエースコックが大きく発展させたと言っても過言ではないような気がします。

そして日本でインスタントラーメンの金字塔といえば日清カップヌードル。
ここベトナムでいち早く市場の開拓に乗り出したのはエースコックですが、日本ナンバーワンのインスタントメーカーがベトナムという右肩上がりの有望な市場を黙って見ているわけがありません。
最近はいよいよ日清が気合いを入れ始め、エースコックを猛追してきているようです。
ラインナップとしては普及価格帯はそこそこに、どちらかといえば高価格帯のラインで勝負を挑んできているようです。
これはベトナム人の所得が年々増えてきていることで、より高価で質の良いものを求めている現地のニーズを汲み取る戦略に他なりません。
一種の差別化戦略です。



たしかに、日清のインスタントラーメンのパッケージを見ますと、まず最初にデカデカと書かれた会社ロゴが目に飛び込んできます。
いろんなラインナップがありますが、どれもこれもまずNISSINというブランドを前面に押し出しています。


そして裏面を見ますと、「我が日清こそが世界で最初のインスタントラーメンを作ったメーカーであり、現在でも日本はもちろん世界のトップメーカーである」という会社の紹介文と、安藤百福さんのイラストがバッチリ描かれています。
正直、これを出されてしまうとエースコックとしては手も足も出ません・・。
もちろんエースコックとしても黙って見ているわけにはいきません。
今以上に高価格帯のラインナップを増やしていきたいとのことです。
先発の利を活かせるかどうか、今はエースコックの踏ん張り時かもしれませんね。


梶原社長と記念撮影!
(おでこに文字が・・ごめんなさい)
ベトナムインスタントラーメンレポート、これにて終了です。


次回はドイツ企業視察の旅。
お盆休みまでにはUPしようと思いますので、少々お待ちくださいませ。


 
イッセイ
issei

2014.03.27

情熱の革命児 1 (ベトナム日系企業視察の旅 )

 
はい、行ってきました。

今年一発目はベトナムです!
今回も現地の日系企業様に色々と工場を見せていただきました。
訪問企業様は以下のとおり

・㈱フジキン 様
・KYB㈱ 様
・ペガサスミシン製造㈱ 様
・タカラベルモント㈱ 様
・㈱ミツバ 様
・タイガー魔法瓶㈱ 様
・エースコック㈱ 様    ――訪問順


今回は割りピンに関わりのある企業様はあまり無かったのですが、私個人的な理由で言いますと、ちょうど3年前、初ベトナムを経験した折に目の当たりにしたベトナムのバイク・自動車事情が今現在どのように『進化』したのかをこの目で見たかったというのが一番の理由であります。
さすがに3年ほどでは劇的な変化は見られませんでしたが、バイクの種類が多少変わっていたり、自動車の量が増えていたりと、発展途上の加速がそこかしこに見受けられました。
今回は、前回3年前に行った際のレポートよりもう少し細かいことを、もう少し掘り下げた内容でお届けしたいと思います。
その前にベトナムのこと、ベトナム人のことにも触れておきましょう。
 



時差は日本より-2時間。
飛行機は5時間くらいです。
さあ、ベトナムにいざ出発!
 



★正式名称【ベトナム社会主義共和国】
この地球上で唯一、あのアメリカ軍相手に戦争で勝った国です。(アメリカいわく「政治的敗北」らしいです)
首都はハノイです。(ホーチミンではないですよ)
国土は九州を除いた日本の面積とほぼ同じ。
人口は約9000万人です。(ハノイが約800万人、ホーチミンは約900万人)

ベトナムのGDPは約1300億ドル。一人あたりの年間所得平均は約1400ドルで世界平均の15%にも満たないほどのレベルです。

ベトナムの魅力はその平均年齢の若さです。
少子高齢化で瀕死の日本とは真逆の状況で、ボリュームゾーンが20~30代という非常に有望な人口構成になっています。
25歳未満の人口はなんと日本の2倍!
若者が多いその理由は今更説明するまでもありませんが、ベトナム戦争における大量の犠牲者が原因です。
たしかに・・と言ってはなんですが、ハノイもホーチミンもお年寄りを見るのは稀だったと思います。
ベトナムの著しい経済発展は若者達の豊富な労働力によって支えられているわけですね。


★ベトナムのお金
通貨は【ドン】=VND
1VND=0.005円
という感じで、この通貨がメチャクチャめんどくさかったです。笑
今まで使ってきたドルやバーツやルーブルと違って日本円に換算したときに桁が逆に増えるからです。

1USドル = 100円
1VND   = 0.0053円
(190VND = 1円)

・・・わかりにくいです。笑
95,000ドンでようやく500円です。
最初に5000円を両替したときは950,000ドンにもなりました。
ホテルの部屋に置いてあったエビアンをタダ水と間違えてうっかり開けてしまったんでとっさにプライス表を見たんですが、170,000VNDと書いてあるんで目が飛び出そうになりました。
実際には900円ほどです。
インフレ気分を味わいたい方や、お金持ちごっこをしたい方はベトナムドンおすすめですよ。笑
 

★ベトナム人とメシ
ベトナムのごはんで代表的なのは米粉を使った平打ち麺【フォー】です。
ベトナムの国民食ですね。
ベトナム人は週に3回以上フォーを食べるそうで、毎日フォーが朝ごはんという人も多いようです。
・・というか子供も大人もベトナムでは朝食を家ではなく屋台で食べるのが一般的。
屋台は朝の5時から開きます。
毎朝通る道が同じならば、必然的に朝ごはんは毎日同じになりますね。
今回、レストランで食べたフォーはかなり美味しかったです。
薄味のスープに歯ごたえのあるモチモチ麺・・
これはそのまま日本で出しても間違いなくイケると思いました。
北のハノイと南のホーチミンではスープや麺の仕様が少し違うとのこと。
これは日本におけるうどんの関東風・関西風と同じような感じかもしれません。
 

★ベトナム人と労働
ベトナム人の所得。
これは他の周辺国と同じで上から下までかなりの開きがありますので一概にいくらだとはなかなか言えません。
私と同じような年齢の日系企業工場勤務者でだいたい月収9,000円~15,000円位でしょうか。
条件を絞ってもなおアバウト表記なのは都市部と地方では賃金に差があるためです。
去年行ったタイの一般的な工場勤務者の賃金が30,000円前後だったのですから、ベトナムはまだまだ遅れをとっていますね。

ベトナム人は寡黙で受け身です。
ガツガツ前に出て自己主張するというタイプの性格ではありません。
仕事においても言われたことは忠実にこなしますが、言われた以上のことは積極的にしません。
人の上に立ってあれこれ指導したりするのも苦手だと聞きます。
でも会社まわしていくにおいては全員がそれでは困ります。
そういう人材がほしい場合は、大学出身者やエリートを採用して徐々に育てていくのだそうです。
でも、これはベトナム人だから~という理由はあまり関係なく、日本人でも同じような感じかなと思いました。

あと、ベトナムの女子はよく働きます。
工場を見ても労働者の7割は女子という有様です。
ベトナム戦争のときは若い男子は皆戦場へ行きました。
その間、家の主は妻。
夫が帰ってくるまで、家を守りました。
だから今でもベトナムでは女子がしっかりしています。
さらにすごいのは子供を産んでも2、3ヶ月したら子供は実家に預けて、すぐ職場に復帰してくるそうです。
困ったのは男のほう。
あまり働きません。
妻が働いている間、夫は家で寝ていたり、友達とトランプをして遊んだり、たまに力仕事を手伝ったりで、一応役目は果たしているみたいです。
 

★ベトナムの名物風景
ここではベトナムの名物【無茶バイク】のご紹介。

















はい、メチャクチャです。
ベトナムでは3人乗りは違法なんですが、例外は子供の場合。
子供は「一人」とカウントしないそうで、お父さん、お母さん、子供2人の計4人乗りというパターンは実は違法ではないとのこと。
でも、友達同士で4ケツという風景はよく見ました。
完全に違法です。(特にとがめられる様子もありませんが・・)



ちなみに今回一番爆笑した無茶バイクがこちら。


ちょ・・っと!笑
 


★ベトナムのバイク市場
さて、ベトナムでのキチバイクの光景はさて置き、今や世界的にも有名となったベトナムのバイク事情。
そんなベトナムの二輪市場について少しお話ししましょう。
ベトナムのバイク販売規模は中国、インド、インドネシアに次ぐ世界第4位という大きさです。
ベトナムの2013年の二輪の売り上げ台数は約350万台でした。(生産は400万台を超えたあたりです。)
この売り上げ規模の中でも日系3社(ホンダ・ヤマハ・スズキ)が80%のシェアを握っています。
やはりベトナムで圧倒的な強さを誇るのはホンダですが、今回の視察では以前に比べヤマハのバイクが増えたなと感じました。
他にはピアジオ(伊)やSYM(台湾)も一定のシェアを持っています。
ベトナムローカルメーカーもあるのですが、ほとんど見ません。
インドやアフリカで幅を利かせているバジャージ(印)のバイクはまったく見ませんでした。



こちらはベトナムで大人気の車種 ホンダ【エアブレイド125】。
当たり前ですが125ccです。
これが新車で18万円ほどです。
一般ワーカーのほぼ年収に匹敵します。
倍ほどの価格で150ccバージョンもあります。
ベトナムでホンダの、しかも新車の、しかも150ccは羨望のまなざしです。
それだけならいいものの、容赦なく盗まれます。
だから見栄を張りたくても我慢して125ccに甘んじる人も少なくありません。
といわけでベトナムのバイクの大半は125ccです。



そして250cc以上は滅多に見ることがありません。
今回の滞在ではレブル(ホンダ)、ビラーゴ(ヤマハ)、ニンジャ250R(カワサキ)を2、3台見ただけです。
ほとんど見ない理由はもちろん価格の問題もあるのですが、ベトナムでは175cc以上のバイクの免許は政府の役人とパイプがないとほぼ取得が無理だからです。
近々、この理不尽な制度(?)も廃止され、一般人でも取得が容易になるようです。
とは言っても、肝心のバイクが高すぎて買えないわけですが・・。

さらに雲上バイクでは、ハーレーダビッドソンを1台と日本製スーパースポーツを2台見ました。
ベトナムにもスゴい金持ちがいるもんだ。



このように怒涛の勢いでバイク市場が成長しておりますので、予想よりはるかに短い期間でベトナムのバイク台数は飽和状態になるだろうと言われています。
かといって、バイクの次は自動車だー!という具合にベトナム全体がそうなるのかといえば、ベトナムの自動車事情がそう簡単には許してくれません。
それは後述しますが、ベトナムでの自動車の所有は経済的な意味で障壁が高すぎるからです。
年収が増えてもバイクから自動車へのステップアップの「距離」は果てしなく遠いのです。これはつまるところバイクと触れ合う期間が必然的に長くなるという意味でもあります。
だから、ベトナムにおけるバイクの存在というのは我々が思っている以上に人に密着したアイテムであり、己の分身という扱いです。
ただのアシではなく、ファッションであり、ステータスであり、所有感を満たす重要な相棒。
各社がバイクにかける情熱もうなずけますね。



ベトナムの二輪生産の歴史は1990年代半ばから始まりました。
ドイモイ政策のもと、急増する国内需要に応えるため、外資系の二輪会社を誘致してベトナム国内での二輪製造&販売に力を入れようとベトナム政府は考えました。
95年にスズキ、96年にホンダ、98年にヤマハと、90年代後半に日本の二輪企業がベトナム市場に出揃いました。
ただ、それ以前に大量の中古バイクがベトナムを席巻しており、やはりと言ってはなんですが、圧倒的なシェアと品質に定評のあったホンダ(主にカブ)が、それ以降も断然強かったようです。(ベトナムでバイクのことを『ホンダ』というのはそのため)



2000年に入った頃に中華バイクブームがベトナムに到来しました。
これは当時、国内の不況で大量の在庫を抱えていた中国のバイク工場がその在庫処分のあてにベトナムに目を付けたというもので、安価な中国製バイクがベトナムに大量に流入してきた珍事件です。
この中華バイクの勢いはゴキブリの増殖かそれ以上のスピードで増大していき、90年代末には4~50万台と言われていたベトナムのバイク市場が、たった3年で200万台にまで膨れ上がったというものです。
ホンダが販売していた主力モデルの1/3~1/4ほどの価格だった中華バイクは、2001年ごろが最もピークを向かえた時期であり、この時のベトナム国内での中華バイクのシェアはなんと8割にも達したと言います。
タチが悪いことにこの中華バイクは【HONDA】ブランドで売られていました。(つまりホンダの偽物)
しかし、驚きの安さの裏には必ず理由があります。
工作精度もあまく、メンテのことなどもあまり考えられていない構造ゆえ、この中華バイクはよく壊れたそうです。
それまでホンダのバイクがいろんな意味でバイクの「スタンダード」になっていたことを、この時ベトナム人は初めて理解したのです。
また、自国のバイク産業を育てるために外資系企業に門戸を開放したにもかかわらず、この中華バイクは実質、簡単な組み立てだけで形になるキットバイクゆえ、バラバラのパーツでは関税もかけられないおまけに自国のバイク産業も育たないということで、ベトナム政府が国内の組み立て業者に対して厳しい取り締まりを行ったことも、中華バイク減少のきっかけになりました。
この中華バイクは2003年から徐々に数を減らしていき、今では農村部で多少走っている程度にまで減少しました。




ベトナムでシェアバトルを繰り広げるビッグ2のホンダとヤマハですが、現在、部品の現地調達率は金額ベースで9割以上と言われています。
ベトナムにおける裾野産業は、こと二輪に限定して言えばほとんど成熟状態にある・・と、言いたいところですが、原材料の鉄やアルミなどは大半が輸入品であることや、設備が整った焼入れ屋も存在しないということも聞きましたので、実質的な現調率はまだまだ低いのかもしれません。
 


★ベトナムの自動車市場
さて一方、ベトナムの自動車市場の動きはどんな感じなのか、
バイクほど市場自体が大きくないので詳細は書けませんが、現状と今後の動向について書きたいと思います。
まず、バイクと違いベトナムで自動車を所有することは容易ではありません。
その理由は簡単で、単純に「価格が高すぎる」からです。
自動車そのものが贅沢品であるため、かなり高額な税金を納めなければなりません。
まず輸入関税。
ASEAN諸国からベトナム国内への輸入の場合で車体価格の50%が上乗せされます。
他に特別消費税が45~60%(9人乗り以下)、付加価値税(VAT)10%が輸入時にかかります。
他にも車両登録税やディーラーの手数料も上乗せされます。
日本で150万円のトヨタカローラはベトナムでは倍の300万円(!)
レクサスは下位モデルでも1000万円を超えるウルトラセレブリティ―な車なのです。
ベトナムの自動車購入費用は他の東南アジアの国々と比べてもかなり高いです。
・・とはいっても上には上がいるもので、国土が狭く規制が厳しいシンガポールではプリウス1台が1500万円もするのですからそれに比べればベトナムの自動車価格はまだまだ安いほうです。笑
あと、ベトナムでは車検もあります。
制度についての詳しい内容はわかりませんが、新車で買ったものは2年おきに、古くなるにつれて1年車検になるそうです。
自動車の運転免許も取得がかなり難しいようで、実技と学科を合わせて6ヶ月ほどかかるようです。
取得費用は10万円前後。
もちろん一般人は苦労してライセンスを取ったところで運転する自家用車などないわけですから、自動車の免許を持っている人はかなり限られています。



ちなみにベトナム自動車市場でシェアNo.1のメーカーは我らがTOYOTAです。
トヨタシェア35%!
以下、GM、フォード、スズキ、ダイムラー(メルセデス)と続きます。

あまりイメージがわきませんが、ベトナムでは自動車の生産も行われています。
トヨタ自動車も【カローラ】や【ハイエース】をベトナムで生産しています。
日系メーカーやローカルメーカーその他外国メーカーをすべて含めると約20社ほどがベトナムで自動車の組み立て生産を行っています。
しかし、アジアのデトロイトと称されるタイとは違って、ベトナムの自動車産業の裾野はかなり脆弱。
大規模な自動車部品メーカーがないため、部品の大半を周辺国から輸入しているのが現状です。
つまり現地調達が全然できないということです。
ベトナムでの自動車部品生産といえばシートやハーネスのような労働集約型の部品くらいなものです。
メーカーにもよりますが、現調率はだいたい20%~30%ほどだと言われています。
現調率90%と言われる二輪に比べ圧倒的に低いです。



新車販売台数は10万台前後と、タイの1/15程度の規模です。
ベトナムにおける人口の増加と所得の倍増は火を見るよりあきらかで、将来的にはかなり有望な市場に育つのは間違いありません。
ベトナムに工場を持つ自動車メーカーはベトナム自動車市場の将来性について期待をしているのですが・・・
目先の問題として今、ベトナム自動車産業の将来を左右する重大な問題があります。
ASEAN地域からの輸入自動車に対してかけている現在の自動車関税を2018年に全廃するという政府の方針です。

先に言いましたとおり、現在、ASEAN地域からベトナム国内に自動車を輸入する場合50%の関税がかけられていますが、なんとこれが4年後には0%になります。
ベトナム政府の無策が致命的なのは、2018年の時点で完成車輸入の関税は0%になることが決まっているのにもかかわらず、輸入部品に対しては税金免除等の税制優遇制度を特に決めていないということです。

これはどういうことかと言えば、つまり高い税金がかかるのを承知でわざわざベトナム国内に部品を輸入してベトナム国内で自動車組み立て・生産をしている自動車メーカーが、タイやインドネシアから完成車を輸入するほうが無税で安くつくというということで、2018年までにベトナムから工場を引き上げる可能性があるということです。

ただでさえ自動車部品メーカーが貧弱で現地調達が困難なベトナムなのに、そこに加えて高い税金を払ってベトナムで自動車を生産するメリットなどもはや皆無です。

ベトナム政府は早急にこのひずみを修正しないといけないでしょう。
この問題を放置すれば、ベトナムの経済成長に致命的なダメージが及ぶのは言うまでもありません。
こういう現状ゆえに今回訪問させていただいた現地の二輪部品メーカーの方も「ベトナム政府は、自動車産業をどのようにしたいのか・・正直わかりません」とおっしゃっていました。



しかし、ベトナム政府が自動車をこれ以上増やしたくないという気持ちも分からなくはないです。
何せバイクですらあの有様ですから、これから国民の所得が上がり全員が自動車を所有するとなれば、そこらで渋滞のオンパレードになるのは明白。
まともに前に進むこともままならず、都市機能は完全にマヒしてしまうでしょう。
生かさず殺さずの今の方針はそれなりに理にかなっているような気がします。



自動車産業の優遇政策でアジアのデトロイトとまで言われるほど成長したタイ、かたや同じくチャンスがありながら海外資金の呼び込みに失敗しその後20年ほど低成長を続けることになったフィリピン。
2つのモデルケースが頭をよぎる今、ベトナムは難しい選択に迫られています。
後ろを振り返れば、低賃金を武器に怒涛の勢いで追い上げを見せるミャンマーもいます。
躍進を続ける周辺国に埋没してしまわないように、ベトナムは『勤勉』『粘り強さ』といったものを武器に一歩一歩発展してほしいと切に願います。



以上、ベトナムレポート終了です。
 

次回はおまけ編。
今回、エースコックベトナム様に訪問させていただいましたので、それにまつわるエピソードや、ベトナムインスタントラーメンのレポートをお届けしたいと思います。
インスタント麺好きな方は必見。笑

気長にお待ちいただければ幸いです。

ではでは。

 
イッセイ

2013.12.29

タイ日系企業視察の旅 (おまけ カンボジア編)



さて、後編は最終2日間に訪れたカンボジアのことを少しだけお話したいと思います。
それとタイで手に入れた少し変わったお土産もご紹介します。
今回はおまけ程度の内容です。ご了承ください。(笑)




さて、今回のカンボジア視察(ほぼ観光)についてですが、滞在時間が短くタイ視察後のおまけほどにしか思っていなかったので、基本情報はほとんど調べずの入国でした。
今になってから調べるという有様です。
以下にカンボジアの基本情報を書きますと・・
国土は日本の約半分。
人口約1513万人。
GDPは約128億ドルで、これは鳥取県の1/2程度の経済規模。
一人当たりのGDPは851ドルで、世界平均の10%にも満たないレベル。
・・おおまかに書くとこんな感じです。




カンボジア通貨は【リヤル】ですが、USドルや一部タイバーツでの支払いも可能です。
私自身、滞在中の支払いはすべてUSドルで済ませました。
ただし、1ドル未満のおつりはリヤルで返ってきます。

首都はプノンペン。
今回はアンコールワットの観光が目的でしたので、プノンペンから北に300kmほど離れたシュムリアップに降り立ち、観光後はそのままタイ経由で日本に帰りました。
つまりシュムリアップ周辺の街しか見ていないので、ビルのひとつもない農業国の印象しか残らなかったのですが・・
帰ってからインターネットでプノンペンの街を見ましたら、意外と近代的な街並みも見られるようで驚きました。
フランス植民地時代の建物もそのまま残っているようです。


 

さて、今回のカンボジアのメインとなったアンコール遺跡の見学について書きたいと思います。
アンコール遺跡とはカンボジアの象徴ともいえる世界遺産です。
東京23区と同等の広さの中に点在する遺跡群の中のひとつが皆さんご存知【アンコールワット】と呼ばれる寺院です。
12世紀前半に建設されたヒンドゥー教の寺院で、建設には30数年を要したと言われています。
約5kmに及ぶ塀に囲まれた敷地には3つの回廊とそれに囲まれる5つの祠堂があり、柱や壁にはヒンドゥー教や古代インドの叙事詩が描かれたレリーフがくまなく施されております。













このようなすばらしい建造物にもかかわらず、1970年代には共産主義勢力のクメール・ルージュによって寺院内の彫刻や仏像は悉く破壊されました。
今なお完全修復には至っておりません。

さて、あらゆる世界遺産訪問の中でもこのアンコールワットほど感動したことは今までありませんでした。
それはアンコールワットという建築物が素晴らしいと思ったということより、厳密に言いますと今から380年も昔に森本右近太夫一房という一人の日本人が仏教の聖地『祇園精舎』を目指してこの地に来たという事実が存在するからです。
森本右近太夫一房という人物は江戸時代初期に存在した平戸藩の武士で、加藤清正に仕えた亡き父の菩提(ぼだい)を弔うため、当時『南天竺』と言われていたカンボジアにたどり着いた人物です。
後述しますが、決してカンボジアを「目指した」わけではありませんでした。







朱印船に乗って明を経由し、陸路をひたすら歩き、ようやくこの地にたどり着いた森本はアンコールワットの『沐浴の池の跡』の柱に墨で落書きを残しました。
以下がその文。

寛永九年正月初而此処来生國日本
肥州之住人藤原朝臣森本右近太夫
一房御堂心為千里之海上渡一念
之儀念生々世々娑婆寿生之思清者也為
其仏像四躰立奉者也
摂州津池田之住人森本儀太夫
右実名一吉善魂道仙士為娑婆
是書物也
尾州之國名谷之都後室其
老母之魂明信大姉為後世是
書物也
寛永九年正月丗日

おおまかな内容を言いますと、
「寛永九年正月この地にたどり着く。日本生まれの森本右近太夫一房なり。亡き父の菩提を弔うため、母の後生を祈願するため、何千里の海を越えてやってきた。ここに仏像四体を奉納する」
こんな感じの内容でございます。

寛永九年正月とありますから、西暦でいうと1632年になります。
そんな大昔にカンボジアに行ったんですよ!スゴイですね。
実はその森本が書いた落書きが今でも残っています。
それが↓コレです



この地を目指した森本の想いを、苦難の連続を、そして聖地が眼前に現れた時の感動を想像しながらその落書きに触れていますと、涙が出てくる思いでした。
苦難の道程が月並みですが垣間見えたから・・・と言うのは少々おこがましいですね。
10日間ほどの滞在の後、森本右近太夫は無事日本に帰ってくることができました。
しかし、アンコールワットのあるここはカンボジア。
そう。祇園精舎があるインドではなかったわけですね。
己の信仰心に導かれるままに仏像四体を奉納したこの寺院も、悲しいかな仏教寺院ではなくヒンドゥー教寺院だったという事実・・。

しかし、この地が天竺だろうが南天竺だろうが、先祖の魂を供養するという信念のもと苦難を乗り切りこの地にたどり着いたという行動に深い意味があるのだと私は思います。




年代にはバラつきがあるものの、当時アンコールワットを訪れた日本人は森本以外にも数名いたようです。
その誰もがここアンコールワットを【平家物語】の冒頭に出てくる『祇園精舎』だと信じて訪れたのだろうと言われています。
ちなみに森本右近太夫一房が書いた件の墨書(落書き)ですが、ポルポト政権時代にアンコールワットを要塞として使っていた兵士が上からペンキで色を塗ったため、墨書の判読ができなくなりました。
近年、時間の経過とともにペンキが落ちてきて少しずつですが墨書が判別できるようになってきたのは喜ばしいことです。




時を越えて同じ国からやってきた日本人として異国の地の同じ場所に立つ。
なんというロマンでしょうか。
我々日本人にとってはそれだけでアンコールワットの魅力が倍増します。
歴史のロマンに浸りたい方、是非行ってみてください。
感動はこの私が保証します。笑
 


 
さて、ここからはタイ視察番外編です。
今回たくさんの珍品を手に入れることが出来ましたのでそれをご紹介します。
まず、【レッドブル】。
今や世界一売れているエナジードリンクといえば間違いなくレッドブルです。
その発祥が実はタイであるというのは、前回のタイレポートでもお伝えしたとおりです。
実は今回、本場タイのオリジナル【レッドブル】を入手することが出来ました。
それがコチラ!



皆さんよくご存じのワールドワイド版レッドブルと違う点を挙げていきますと・・。
・瓶詰め仕様である
・炭酸ではない
・実は【レッドブル】という商品名ではない
と、まあこんな感じでしょうか。
向かい合った水牛のデザイン以外、共通点があまりありません。
ちなみにこのタイオリジナル【レッドブル】ですがその起源を辿ると、なんと日本の【リポビタンD】をヒントに生まれた栄養ドリンクだったのです。(瓶詰め仕様や炭酸飲料でないのはそのため)
今回はタイ版のリポビタンDをはじめ、カンボジア現地仕様レッドブル等、かなりマニアックなドリンクを持ちかえることに成功しました。
私の大切なコレクションです(笑)




左・元祖タイオリジナルレッドブル 中・ワールド版レッドブル タイ仕様 右・カンボジアオリジナルレッドブル(シュガーフリー) 




さて、本レポートはデジカメを落としてしまったおかげで写真が少なくなったわけですが、ではどこで何をしている最中に落としたのか・・。
実はパッポン通りに行く道中に落としたのです。
もっと正確に言うとパッポン通りに行くのにトゥクトゥクを捕まえてそれに乗ったわけですが、運転手のあんちゃんがノリノリで大爆音の音楽を流してくれて、ヒャッハー!とか言いながら一緒になってノリにノっていたらその最中にポケットから落ちちゃってたというわけです。
アホですよね。
そんな多大な犠牲を払ってまで買いに行ったのは一体何だったのか・・!
実はTシャツです(笑)
そう、2年前のレポートでも少し触れましたが、タイはパロディTシャツの宝庫なのです。
B級ファッション好きなわたしにとってはもはや聖地といっても過言ではありません。
他にもブランドもののバッタもん(服や時計)が屋台に積み上げられています。
もちろんTシャツをつくるのなんかは朝飯前。
著作権無視のやりたい放題で生まれたデザインですからパンチの効きがハンパではありません。
そんなオモシロTシャツの数々をご紹介しましょう。



まず、無難に【レッドブル】です。
デカデカと書かれたタイ語がまたなんとも形容しがたいうさんクサさを放っています。


 

こちらはレッドブルよりはるかに有名なあの炭酸飲料です。
タイ語バージョン【コカコーラ】ですね。
 



そしてこちらは赤いマークの炭酸飲料のライバル【ペプシコーラ】!
・・・のはずですが・・・。




これはケンタッキーフライドチキン(KFC)の店舗に必ず立っているあのおじさんの顔のように見えますが・・。


 
よく見ると【KFC】は【ケンタッキー~】の略ではないようです。




世界一有名なイギリスのバンド。
・・ではなく、悪党の集団です。
某国の元大統領さん(笑)



そしてレッドブ・・・
栄養が足らずに死んでますね。(カンボジアのガイドさんにバカウケでした)
他にもモンスターエナジーのレーシングジャケット(バッタもん)や、アルマーニのポロシャツ(もちろんバッタもん)など、ありとあらゆるいかがわしいアイテムがわんさかありました。
これらのお土産を見に行くだけでも十分価値はあります。
おもしろTシャツで「こんな変なのあったよ!」という情報があればぜひ情報交換しましょう(笑)
タイ・カンボジア視察レポートはこれにて終了です。

さて、2013年ももう終わりですね。
今年は3月のインドにはじまり、7月のロシア、そして11月のタイ、カンボジアと、気軽に行くには少し敷居が高い濃厚な地域に行くことができ大変意義のある年になったと思います。
来年は南米か北米かアフリカかな?
もっともっと見聞を広めて、自分の成長、会社の成長に繋げていきたいです。

今年も色々とお世話になりました。
来年度も【株式会社 旭ノ本金属工業所】をよろしくお願いします。



皆様よいお年を!


イッセイ

2013.11.24

タイ日系企業視察の旅

さて、皆さんお久しぶりです。私です。

今回もいつもと同様、11月の上旬から約1週間、海外日系企業視察に行ってまいりました。
行き先はタイです。
あと、カンボジアにも寄ってきました。
木枯らし吹き荒れる11月初旬、寒い寒い~と言いながら日本を出たわけですが、さすが南国タイ。
結構暑かったです。
カンボジアはもっと暑うございました。



私自身タイ訪問は今回で2度目です。
初めて行ったのは2年前、洪水の真っ只中でした。
(前回のレポートはコチラ → http://www.hinomoto-metal.com/blog/?p=1104)

あとそれから・・・
スミマセン。
実はタイ最終日前日の夜なんですが、ものの見事にデジカメを落としてしまいまして・・
本視察のレポート用写真ですが、ほとんどありません(笑)
最終日の移動中に必死に撮った写真が何点かございますので、それを薄く浅く活用していく所存でございます。
活字ばっかりのレポートになってしまうかもしれませんが、最後まで読んでいただければ・・嬉しいかな。

タイで11月といえば乾季にあたるのですが・・・今回珍しく雨に打たれました。

さて、前回のレポートはタイで見た自動車やバイクのことを中心に町の風景や国民性のことについて書きましたが、今回はタイの自動車事情についてもう少し掘り下げた内容を書きたいと思います。

てか、ほとんどそれがメインなんですが・・。

投げ出さずにお付き合いいただければと思います。




さて、タイの街を見ますとまず気づくのが日本車の多さです。
これは2年前のブログでも書きましたが、タイの街には日本車が溢れています。
2年前に見た光景とほとんど変化は見られません。
タイでは『日本車』はもっとも人気のあるカテゴリーです。
街で見る車の実に8割方が日本車なのです。
(実際に2012年のタイ国内新車販売台数の内、日本車のシェアはなんと88.5%でした!)

タイと日本車の縁は割りと歴史があります。
日産を例に挙げますと、正式な輸出は戦後まもない昭和24年から行っていたようで、昭和35年にはタイの日産総代理店がタイ政府に許可を申請して、かの有名な【ブルーバード】のノックダウン生産を開始したとのことです。
前回行きましたタイ某所にある自動車パーツの宝庫に関しても70年代の日本車のパーツ等が大量にありましたが、あれはその当時、日本からの輸入車またはノックダウン用に日本から大量に送られてきたパーツが今に残っているからです。
タイでの絶大なる日本車人気の理由は、その当時からの信頼と実績が現在まで積み重なってきた証だと言えますね。(ドヤ顔)
そこに加えて車好きのタイ人気質が発揮されるわけですから、ヒュンダイ自動車やタタ自動車のような途上国が生産している「ゲタ用自家用車」がバンコク市街にはまったく走っていないわけです。
この点は、日本人として非常に嬉しく思うところです。









さて、バンコクの街中で走っている自動車の中で、特に多いのがピックアップ車両。
ピックアップタイプの車両は日本ではあまり馴染みがないですが、わかりやすく言えば【サニトラ】みたいな形の車です。
5台に1台がピックアップとは言いすぎですが、確実に10~15台に1台はピックアップだと言っても過言ではありません。
基本サイズは積載重量1tのタイプです。
一番人気はやはりトヨタの【ハイラックス】です。
その次に多いのが意外にも【D-MAX】といういすゞのピックアップです。
実はここタイではいすゞブランドは我々が思っている以上にメジャーなブランドで、とても人気があります。
他は日産や三菱やマツダ、フォード、シボレーなどのピックアップもチラホラ見かけました。

しかしなぜにそんなにピックアップ車両が多いのでしょうか。
それには理由があります。
まず水害が多いタイでは車高の高いピックアップ車両は非常に実用的だということです。
基本歴にバンコクの周囲50kmは一つの山もない平地です。
都市機能として水捌けの悪さはよく指摘されるとおりで、少しの大雨ですぐに川から水があふれ出します。
実は道路が水浸しになるのは珍しいことではありません。
そういう非常時に活躍してくれるのがピックアップ車両というわけです。
あとタイではピックアップ車両の荷台に人を乗せて走ることはなんら禁止されていません。
どこぞの途上国で見るような、人員満載状態で走行している光景というものはさすがに見ませんでしたが、やはり荷台に人を乗せて走っているピックアップ車は多かったです。
渋滞の多いバンコクは少しでも車の台数を抑えたいはず。
荷台で人を運ぶのは利にかなっていると言えます。




実はタイではピックアップ車両が税金面でとても優遇されています。
これがピックアップ車両人気の一番の理由でしょう。
タイでは自動車購入時に車両販売価格の何%という具合に物品税がかかるのですが、ピックアップ車両は普通自動車に比べてこの物品税が格段に安いのです。
詳しく書きますと普通乗用車(2000cc以下)―30%、エコカー指定を受けた小型車―17%、ピックアップ車―3%、ダブルキャブ(2列シートのピックアップ車)―12%。
どうですか!ピックアップ車は3%ですよ!3%!
乗用車の1/10の税率です。
優遇されすぎでしょ。笑
タイには変な荷台をくっつけたジムニーやミラがありましたが、まさにこういった理由からです。



タイでは昨年、新規自動車購入者(初めて自動車を買う21歳以上のタイ国籍者限定)に対して税金還付を行いました。
対象は、タイ国内で製造された自動車で100万バーツ(約300万円)以下の△1300cc以下の乗用車△ピックアップ車両(ダブルキャブ含)、いずれかの購入者に対して最大で10万バーツ(約30万円)を還付・・というものでした。
申請件数の多かったのはどの地方か・・全77都県中、1位のバンコクが9万5000台、2位チョンブリ県5万6000台・・(以下略)という結果で、この制度によって2012年のタイ国内の新車販売台数は143万台に達しました。
なんと前年比81%増です!
数年後には渋滞がピークになり、タイの交通機能は深刻な事態を向かえると政府は予測しているようですが・・・もうすでに深刻な事態に陥ってると思いますよ、ハイ。

ちなみにタイにも自動車の【車検制度】が存在します。
検査はなんと10年に1回!
ですが、それすら簡易的な書類のやり取りで終わる場合がほとんどで、実質「なし」に等しいとのこと。




ガソリンはレギュラーで1L90~100円くらいです。
日本の価格の半分も安くないです。

では交通機関のことにも少し触れておきましょう。




まず【タクシー】。
タイのタクシーはそのほとんどがトヨタのカローラです。
そしてなんといっても色がどれもカラフルです。
滞在中に見たタクシーの色は
・黄色×緑のツートン
・ピンク
・オレンジ(朱色?)
のおおむね3パターンでした。
個人タクシーや会社所有などの種類があるようですが、単純に色での区別ではないそうでそのあたりの見分け方はわかりません。
料金は基本的にメーター制です。
雨の日や場所が繁華街とかのいわゆる『売り手市場』の場合は乗車拒否をされることもあります。
前回の洪水タイ視察の時には何度かタクシーに乗ったのですが、今回は乗らずでした。




しかしこのピンクタクシーの色・・・
今話題のクラウンのアレとそっくりじゃないですか(笑)
 

 

続いて今タイで頭角をあらわしてきているのが【バイクタクシー】です。
バイクタクシーとは運転手の後ろにいわゆる『ニケツ』スタイルで乗って移動するバイク型のタクシーのことです。
慢性的な渋滞に悩まされているバンコクでは非常に有効な移動手段です。
オレンジのベストを着ているライダーがいればそれはバイクタクシーのあんちゃんです。
しかし・・・まあ、これも運転手の程度にもよるのですが、信号無視、逆走、急発進等々、相当荒ぶる乗り物だそうで、地元の人間でもためらう人が多いのも事実。
実際、ガイドさんもやむなく一度乗ったのだそうですが「死ぬかと思いました。もう2度と乗りたくありません。」と、言ってました。
そうは言っても、渋滞の多いバンコクではもはや欠かせない存在。
引く手数多だそうで、朝の時間ですとそこらでバイクタクシーを待つ人たちが行列を作っていました。
これから先、このバイクタクシーはもっと成長すると思います。
なぜなら、タイ人に限らず所得があがれば皆、「自家用車」はバイクから自動車に自然とステップアップしていくからです。
バンコクの交通インフラ自体を大幅に改善しない限り、自動車の流れは悪くなる一方です。
いくら自動車が増えても道路は増えませんから・・。
バイクタクシー家業はまだまだ安泰です。



 
そしてタイ名物【トゥクトゥク】。
やっぱりタイに来たら1度は乗っておかなければ。
乗ってテンションがハイになった結果、本レポートの素材がギッシリ詰まったデジカメをどこかで落としてしまったわけで(笑)
まあ、それだけバイク好きにはたまらない乗り物ということです。
風を切りながら渋滞の隙間を爆走するトゥクトゥクは爽快そのものです。
バイカーにはぜひ一度体験してもらいたい乗り物です。
料金メーターはありません。
料金は交渉しだいです。
「ターミナルトゥエンティーワン!ハウマッチ?」 → 「オッケイ!ヒャクバーツ!」
「パッポンショッピング!ハウマッチ?」 → 「オッケーイ!ヒャクバーツ!」
どの場所を言ってもとりあえず100バーツ(300円)と言ってきやがります。
ちなみに私が泊まっていた【ロイヤルベンジャホテル】を中心に【ターミナル21】へ行くのと、その反対方向へ行く【パッポン通り】行きでは倍ほど距離が違います(笑)
とりあえず値切ってみましょう。
逆にどの辺まで100バーツで行けるのか実験してみる価値はありそうですね。
さて、前回のレポートではトゥクトゥクは二輪を改造したものと言いましたが、ガイドさんいわく現在タイにあるトゥクトゥクの大半はその昔、ODAで日本から海を渡ってきたダイハツのミゼット(3輪車)を改造したものらしいです。
新規登録が打ち切られておよそ10年。
年々数が減ってきています。
経済が発展して移動手段が進化していけば、当然前時代の乗り物など自然と淘汰されていきます。
悲しいかなトゥクトゥクもまたその運命。
20年後にはバンコクの街からトゥクトゥクの姿は消えているかもしれませんね。
 


あと、タイにも【路線バス】は存在します。
しかし交通渋滞の多いバンコクではかなり不便な移動手段であるのは間違いありません。
すり抜けができないわ、車内は暑いわで・・結構キツいと思うのですが・・。
なんとバンコクのバス時刻表は、そのメインとなる「時刻」が記載されていません。
慢性的な渋滞でバスが定刻に来ることなど皆無なので書いていても意味がないのです。
どの番号のバスがどのルートを通るかという表だけあり、「時刻表」には【ここには○番と△番のバスが停まる】とだけ書いています。
せっかちな私なら間違いなくバイクタクシーに直行です。(笑)



さて、去年の暮れにタイで大々的に報道された自動車ニュースは【税金還付制度終了のお知らせ】だけではありません。
なんと、タイ市場の乗用車カテゴリーでは長年新車販売台数ナンバー1を死守してきたトヨタが、昨年12月ホンダにあっさりと抜かれてしまったのです。
12ヶ月の間に12車種のコンパクトカーを投入したホンダはシェアを30%にまで増やし、トヨタを駆逐。
さすがにこのニュースはタイ全土でも大きく報道されたようです。
焦ったトヨタは今年になってホンダのシティ(前回も言いましたが、日本で走ってたアレではない)を若干パクッた【ヴィオス】を投入するも、奪われたシェアを取り返すのにはまだまだ時間がかかる模様。
コンパクトカーの開発をおろそかにして、日本や北米でしか売れていないハイブリッドカーに開発資金を集中させていたツケが今になってジワジワと効いてきてるようです。
そのうちピックアップカテゴリーでもいすゞに抜かれたりするのでは・・と勝手な心配をしている私です。



さてさて、何度も申しましたが本視察レポートですが・・タイ最終日にデジカメを落としてしまいましたので、いつものように街の風景を見ながらのタイの日常をお届けすることができません。

折角ですから視察に直結したマジメな話でもしましょうか。
この私がマジメな話ですよ皆さん!
よほどデジカメをなくしたのがショックのようです。

さて、タイ人ワーカーの給料ってだいたいどれくらいだと思われますか?
これも地方によって上から下まで何倍もの差がありますので、一概にいくらだと言うのはできません。
私と同じ31歳男子、日系企業勤務、現場作業員、勤続3年目という人がいたとすれば、1ヶ月の給料は・・・だいたいですが10,000バーツ前後だと思っていただければいいかなと思います。
(×3をしますと日本円に換算できますので、10,000バーツ=約30,000円です。)
タイで自動車を所有しているのは工場勤務の人でもだいたい「班長以上」の役職の人になります。
さらに上を見ますと、オフィスのトップ(部長級)では月に60,000バーツ以上貰っている人もいるようです。
経済発展が著しいタイでは人件費のコストが年々上昇中です。
最近の話を言いますと、2013年1月1日からタイ全土での1日の最低賃金が全国一律300バーツに引き上げられました。
4、5年前まで1日最低賃金が約500円だったということですからここ数年で2倍に届きそうなほど跳ね上がったということになります。
それと、タイの残業手当は会社側にとってはなかなか頭の痛い仕組みになっています。
例えば8時~17時が定時だとします。
17時以降は残業になるわけですが、そこからの割り増し賃金は定時の50%増になります。
(日本では25%)
休日出勤の場合はどうか。
平日勤務のなんと2倍の手当てを支払わなければなりません。
休日のしかも残業手当となると平日定時のほとんど3倍になるそうです。
これは会社側としてはかなりイタいです。(笑)
なんせ、受注が大量にあるといって残業させまくっていると、実は人件費で儲けがほとんど飛んでしまうという事態になりかねません。
思っている以上に人件費が売り上げに対して連動しているということです。
どれだけ定時内で効率よく数をあげるかが利益確保のポイントだと思います。
 


タイ人の仕事のスキルはどうか。
やはり高いと思いました。
ライン現場ですと、誰一人無駄話もせず黙々と部品を組み立てています。
やはり手の動きが速いですね。
今回訪問させていただいた企業のひとつ、㈱沖データ様(プリンター製造)では、プリンターのセル生産現場を見せていただきました。
ここで見た一人のタイ人従業員の動きが忘れられません。
何百個のパーツを組み込んでいくのですが、上半身の無駄な動きが一切無くロボットを見ているような感覚になりました。
日本を始め世界各国の「現場」を見てきましたが、あんな動きをする作業員は今まで見たことが無いです(笑)
宮川化成工業㈱様(自動車の樹脂部品製造・金型製造)で見せていただいた現場では・・タイ人従業員がマシニングセンタやNC旋盤等、かなりハイテクな機械を操作していました。(機械はすべて日本製)
ちょっとビックリしました。
「タイにはこのような機械を扱える人間がそこらにいるんですか?」
とのこちらの質問には
「いいえ、実はタイで工場を立ち上げた20年ほど前に日本人技術者を連れてきましてイチから教えたんですよ」
とのことです。
やはりこのレベルの機械を扱える人はタイではまだそんなにいないようです。
傍から見れば日本の技術とさほど差が無いように思えますが・・そこはハッキリと違うのです。
金型ひとつとっても、先あたりや浮き等の摺り合わせの判断や、それを修正しながら合わせていく技術、これが金型製作ではもっとも胆になる部分で一番難しいところなんですね。
ここだけは効率化や設備投資などでは数値化できない「職人」の領域です。
やはり日本に比べて20年・30年の差があるわけです。
ただ、タイでこれだけレベルが高い技術があるのなら、日本のものづくりも油断していてはすぐに追い抜かれるのでは・・!
と危機感を抱いたのも事実です。
日本の技術力がナンバーワンであり続けるためには、誰よりも速く走り続けなければなりません。
速く走るには足の筋力が発達しているだけではダメでしょう。
体力、戦略、感覚、冷静さ・・さまざまな要因が高次元で融合して初めて実現可能となるのです。
今の日本は他のどの国よりも優れていると思います。
誰よりも先に行くために、踏み出す一歩は今よりもっともっと大きなものにしていかなければなりませんね。
 
 
さて、次回おまけ編はタイで買ったおみやげ紹介と、最終2日間に行ったカンボジアのことを少しだけ書きたいと思います。
 

気長に待っていただければと思います。

それでは~
 
 
イッセイ

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