会長&スタッフブログ

2013.03.02

イッセイ企業視察の旅 第三夜 タイ編

 さて、皆さん。こんにちは。

三夜連続と言っておきながら、やはり1日あいてしまいました(笑)スミマセン。
あさっての今頃、私はインドにいます。
何せ交通マナーがメチャクチャというイメージしかありません。
車にハネられて死んでもいいようにちゃんと保険にも入りました。
・・いや、死んだらよくないな。
 
インド視察終了後にもちゃんとレポートを書きたいと思いますので、皆さん楽しみにしていてください。
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【タイ視察記】
2011.10.20 ~ 2011.10.23

 
さて、私は10/20~10/23までの間、タイに行って参りました。
 
上海ファスナーエキスポの際にお世話になりました貿易商社経営のIさんから
「今年の秋にバンコクに工場見学に行きましょう」
と梅雨の時期だったでしょうか・・お誘いをいただいておりましたので、
「これは現地の工場を見るチャンス!」
ということでこのたび、勢い勇んで参ってきたというわけであります。
おおまかな予定では、当社の製品を使っていただいてます現地のメーカー様を見学する予定でした。・・が、タイは現在、過去50年で最悪と言われる大洪水の真っただ中。
日系企業が多く集まる北部のアユタヤでは多数の工場が水没。
10月の中旬になってからは首都のバンコクまで水が流れ込んだとのことで、テレビには水没した高速道路の映像や、住民がゴムボートに乗って往来している衝撃映像が映し出されております。
 
高額なキャンセル料を支払うのか、泥水があふれる街中を潜水しにいくのか・・・「行くも地獄・戻るも地獄」の極悪な2択を迫られる状況で、出発日を指折り数えていますと、3日前には現地動物園から100匹あまりのワニが市街地に脱走したという報道、1日前にはバンコク北部の地域住民100万人に避難勧告が出されたとの報道が・・。
 
「こ・・、これはわざわざ死ににいくようなモンでわ・・」
 
しかしサイは投げられているのです。
 
20日昼、現地からの情報が交錯する中、関西空港でIさんと合流しました。
やはりIさんも、現地の詳しい情報がわからないとのことです。
とりあえず行ってみるしかないです。
 
バンコク行きの乗り場はこのとおり!
 
 
飛行機もこのとおり!
 
100席あれば10人乗っているかどうかというところです。
いや、むしろ自分たち以外の人が乗っているというのがスゴい・・。
 


この時期にタイ入りを決行するというクレイジーな乗客を乗せた飛行機は午後4時前、日本を出発しました。
 

 
時計を現地時間に合わせましょう。(日本との時差は-2時間です)機内はほとんど貸し切り状態です。
真ん中の席をベッド代わりにしてそのまま寝てしまったので、すぐに到着しました。
 
 
 
タイ到着です!
私は30歳を目前に8つ目の海外を制覇(!?)です。
 




 
さて、結論から言いますと、滞在した3日間、バンコク都内は割と穏やかでした。
日本での報道を見ますとあたかもタイ全土が水没してしまい、都市機能がマヒしているというような印象がありますが、道路は冠水し、街では暴動が起きている・・なんてことはなく、人々は普段どおりの生活をしていました。
しかし、バンコクに水が浸水しているという報道は丸々ウソというワケではなく、実際チャイナタウンの一部には水が迫ってきておりました。
私が見た感じですと水深は1センチほどでしたが、これから数日かけて徐々に都心部に流れ込むとの情報です。
 

 
チャイナタウンの店主たちは自らの城を守ろうと、店の入り口にブロック塀をコンクリで塗り固めたりと、完全防護の体制で挑もうとしていました。
月末には海が満潮を向かえ海面が上昇しますので、本当の被害はこれからといった感じでしょうか。
タイの無事を祈ってやみません。
 
 
さて、イッセイのタイ滞在時間はホンのわずかなものでしたが、短い時間の中でもわが身をもって体験したことは非常に刺激の強い思い出となり記憶に深く刻まれました。本ブログでは、私が見てきて感じたタイのありのままの感想を書き連ねたいと思います。
 
その前に、そもそもタイは日本と同じ立憲君主制国家であり、大東亜戦争の折には日本と同盟を組んでいたこともあって非常に親日的な国として知られています。
また戦前から日本企業が数多く進出していた地域であり、日本の歴史や文化はもとより、日本の製品、サブカルチャー等を抵抗なく受け入れることができる土壌がごく自然と形成されていたとも言えます。
そういうこともあってか、街にはいろんな日本語が散らばっていました。
また、日本の音楽やキャラクター、マンガなども多数見受けられました。
ちなみにバンコク滞在中、一番目にした日本のキャラクターは【ドラえもん】でした(笑)
 
 
さて、まずはバンコクでの【食事】です。
旅先での醍醐味といえばやっぱり地元屋台の名物料理です!
・・と、言いたいところですが、ハラに「よからぬ物」が入ってくるとマッハの勢いで下痢に見舞われる私にとって、タイで見る屋台の食べ物を口にする勇気など1ミリもございません。
安全を一番に考えると屋台は避けるべき、ということで結局はショッピングモール内にあるフードコート系に落ち着きました。
 
滞在2日目の夜に、現地のねじ問屋で働いているスニーさんに『サイアム パラゴン』ショッピングモール内にある『翡翠金閣』という高級中華料理店に連れて行っていただいたのですが、これがとても良かったです。
貧乏な舌の持ち主である自分には勿体ないほど美味しゅうございました。
また、2日目の昼に行った日本食レストラン、最終日に行った日本風焼き肉店もなかなか美味しかったです。
 
タイ国内でもっとも有名な日本食メーカーは『OISHI』グループと『FUJI』グループだそうです。
とりあえず、この看板が出ている店に行けば間違いないだろうとのことです。
 





 
日本食レストランはタイ国内でもかなり人気があるらしく、ショッピングモール内の日本食レストランは休日ともなると行列必至とのこと。
実際に、焼き肉とかラーメンとか丼とかの店がスゴく多かったように思います。
 
 
ちなみに、バスの広告で見た『チャクザ』と書かれたジュースが猛烈に気になりながらも帰国の日までに見つけることができなかったのが悔やまれます。
日本に帰ってから調べましたら、『チャクザ』はやはり『OISHI』が展開する炭酸飲料水だそうで、名前の由来は【茶】と【ヤクザ】を掛け合わせた造語だそうです。(ヤクザ・・笑)
 
 





 
次は交通手段である【車・バイク】全般についてです。
ここ数年の経済発展のおかげでタイ人の所得も年々増加傾向にあるようです。
それに伴い、中間所得者層には車を持つ人もチラホラ出てきているようです。
街で見かける車はうれしいことにほとんど90%が日本車で占められています。
街で一番多いトヨタ・カローラを筆頭に、ヤリス(ヴィッツ)、カムリ、ランドクルーザー、ハイラックスサーフ、アルファード、エスティマ、現行のプリウスもありました。
ホンダはJAZZ(フィット)、アコードが多いです。
ニッサンはやはりタイ製である現行マーチが大人気なようでそこそこな数を目撃しました。
ミツビシ、マツダは数回、トラックは日野(旧ロゴ)が多かったです。
レクサスブランドは全く見ませんでしたので、タイでは展開していないのかな?
そして、途上国相手に売り上げを伸ばす韓国ヒュンダイはなんとバンコクでは1度も見ませんでした。
街中では日本車が多いですが、中間所得者層以上が集まる高級ショッピングモール『サイアム パラゴン』内のパーキングでは一転、ドイツ車が多いように感じました。
ベンツ、BMW、アウディ、MINI(今の)と続きます。
ベンツは一時期、一部のグレードをタイ生産にしたところ、タイ国内での人気がかなり下がったという話を聞いたとこがあります。
それでも「腐ってもベンツ」。
人気は絶大です。
 
パーキング1階の真正面に7777ナンバーの真っ赤なフェラーリF430が止まっていたのはちょっとビックリしました。
 
 

続いてバイクです。
タイ人の重要な移動手段はやはりバイク(主に125cc)です。
何よりも自分の目的を達成するのが最優先であり、無謀運転という自覚があるはずもなく人々は抜きつ抜かれつを繰り返しています。
以前、ベトナム・ハノイで見た光景とほとんど変わりません。
ただ、バイクの種類やバイクに対する考え方は少し違う点があるなと思いました。
 
まず、ベトナムでは「ホンダ」=「バイク」というくらいにホンダのシェアが圧倒的でありますが、タイでは少し違うようで、ホンダの寡占状態というわけではないようです。
体感比率は【ホンダ3:カワサキ3:ヤマハ3:スズキ1】という感じでしょうか。
スズキが極端に少なく、それ以外が同じくらいの比率で拮抗しているという印象を受けました。
ただし、古いバイクはカワサキが多く、ピカピカのスクーターはヤマハが多かったという点を考えますと、これから先、各社シェアは少しずつ変わっていくのかなとも思いました。
そして、ベトナムでは先鋭的なフォルムのスクーターが圧倒的に多かったのですが、タイでは現役で動いているバイクの約半数が一時代前の2サイクルのバイク(2ストロークバイク)という点です。
 
 




 
そこらで白煙をまき散らしております。
街を歩いただけでやたらと体力が消耗する原因は、この2ストチャンバーから放たれる爆音と、オイル臭い白煙が原因だといっても過言ではありません。
非125ccの日本製バイクもわずかながら存在しました。
CB400スーパーフォア、スティード400、ビラーゴ250。
日本からのお下がりバイクとみて間違いないでしょうが、どういう経緯でタイに流れたのかは興味がありますね。
あと、カワサキのニンジャ250Rも見ました。(これはもともとタイ製です)他の途上国と明らかに違う点としては、車やバイクを足として使いながら、実は趣味的な要素も持ち合わせている点です。
なんとバンコクの若者は車やバイクをイジるのが大好きです。
そう、カスタムです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

















日本にそのまま持ち込んでも通用するようなセンスのイイイジり方の車もかなりありました。
これは、同水準の経済レベルを有する他の国ではほとんど見られない光景です。
まず、カスタムという概念すらない国がほとんどです。
そもそも、イジるお金があるのなら他のことに使うか、もっとイイ車に乗り換えようと考えるものです。
しかし、バンコクの若者は見栄やステータスより、自分の好きな世界にお金を投じているという感じが伝わってきます。
エンブレムをつけたり、ホイールを変えたり、内装をデコレーションしたり・・形は様々です。
例えば、上の写真にあるCB400スーパーフォアにはヨシムラのカーボンマフラーが装着されておりました。
日本でも50,000円からする一品です。
イイ車に乗りたいと考えている人が買う物でないのは明らかです。
そういう意味でも、タイの自動車&バイク関連のアフターマーケットの伸びしろはまだまだ未知数だと感じる次第です。
日本のアフターメーカーは積極的にタイに投資するべし!(笑)
 
 
 
余談で恐縮ですが、これはバッタモン市場で有名なパッポン通りのとあるお店の壁にブチ上げられていたバイクです。
エンジンの形を見る限りではベース車両はCBっぽいです。 (エンジンはDOHCだから『~F』かな?)
 
 
 
続いて【タイ国民とタイ国王】について書きたいと思います。
我々日本人がタイ人に見習わなければならないなと思うことがありました。
それはタイ人のタイ国王に対する崇高な【敬愛心】です。
タイの国王はラーマ9世、通称『プミポン国王』。
タイの紙幣『バーツ』にはすべて国王の顔が描かれています。
プミポン国王は常に国民の目線で自ら行動を起こし、農地改革や干ばつ対策に積極的に取り組んでいらっしゃいます。
また、人格者であり慈悲深い人物であることからタイ国民から敬愛されるタイの象徴でもあります。
タイ人の国王に対する尊敬は決して某独裁国家に見る崇拝教育といった「強制」ではなく、タイ人自身の内からくる自発的な感情からです。
ツインタワーホテルのロビー、ネジ屋さんの事務所の壁・・あらゆるところにプミポン国王の肖像画が張られていました。
また、国王の誕生日には全国民が国王の誕生色でる黄色の服を身にまとい盛大に祝う習慣があります。
プミポン国王は、タイ人の心のよりどころといっては大げさかもしれませんが、それに勝るとも劣らない偉大な存在なのです。
一方、日本には世界に誇れる世界最古の王朝である【皇室】が存在しますが、今日の日本にタイで見たような光景は一切見られません。
日本人自身が皇室に対してあくまで無関心だからです。
自国の象徴すら敬うことができないとは、なんとも嘆かわしい限りです。
今日の日本人が遠い昔に失ってしまった【真心】を、タイ人に見た気がしました。
 
 
さて、本題はいつ登場するのやら・・・
ハイ、実は今回のタイ視察の最大の目的は【工場見学】だったのですが、見学予定だった工場2つがまさに洪水被害で壊滅状態となっているアユタヤにございまして、この旅での訪問は不可能となりました。
結局、街のネジ屋さん数軒と、Iさんが日頃お世話になっている現地のネジメーカーさんを訪問して帰ってきました。
まあ・・それだけでも私としてはかなりイイ情報が得られたなと思います。
今回のバンコク視察は当初の予定より大きくズレが生じましたが、色々と貴重な体験ができたので、結果としては非常に意義のあるものだったと感じました。
洪水被害が完全復旧した折に改めて訪問したいと考えております。今回もIさんには色々とお世話になりっぱなしでした。
 
ありがとうございました!
 
さて、ここからは写真で見るバンコクの【風景】です。
 
 
 
 


これは車好き、特に旧車好きにはたまらない通りです。
ナルディやモモのハンドル(・・のレプリカ)、当時物のエンブレムやテールやキャブ、日本のワゴンセールから流れてきたようなカスタムパーツ等々、1日中まわっても飽きません。
ホールデンのエンブレムなんかはちょっと欲しかったかもw
 
 


これはタイ名物【トゥクトゥク】。
二輪車を改造したもので、まあ、いわばトライクみたいなもんです。
現在は、安全性や環境の問題で新規登録はできないとのことです。
いずれはなくなる運命の乗り物です。
ちなみにこのトゥクトゥク。
なんとバイク乗りが集まる大阪の某イベントで見たことがあります。
しかも公道仕様!
こんな珍車が大阪の町を走っていると思うと、ワクワクしますね~!
 


これはパッポン通り
時計やブランド物の宝庫です。
もちろんオールバッタモン。
立派な店構えのショップに並んでいるバッグもオール偽物。
でも本物のオニツカタイガー(メキシコ66)が売っていました。
ちなみにロレックスも大量にありまして、「Aキュウ!Aキュウ!」といって見せに来るのですが、ベゼルやデイトの仕様で一発で偽物とわかるくだらない物でした。
 
 


さて、最後はタイと関連のあるあの有名ドリンクにまつわるエピソードを。
皆さんは『レッドブル』という飲料水はご存知ですか?
向かい合った水牛が目印のエナジードリンクです。
日本ではコンビニ限定で展開されている唯一無二、孤高の栄養ドリンクです。
実はこのレッドブル、生産国が北米やヨーロッパなので欧米系の飲料水ブランドだと思われがちですが、実は誕生の地はタイなのです。
日頃からレッドブルの飲みすぎで、ついには愛車であるYAMAHA R1-Zにレッドブルのステッカーを貼っちゃったくらいレッドブルファンの私にとって、タイはまさに【聖地】でもあります。(笑)
「タイに行くからには、何が何でもレッドブル関連の物を買って帰るぞ!」
と、今回、大志を抱いて海を渡ったわけです。
しかし、我々が普段目にする世界的に有名となったレッドブルと、タイ国内で売られている元祖レッドブルはまったく別物。
バンコクの街中でレッドブルのグッズなんか売っているわけもありません。
しかし、最終日に行きましたパッポン通りにてついにレッドブルのグッズをGETすることができました。
IさんとHさんに買っていただいたお土産です。



 
こちらはレッドブル レーサージャケット(レプリカ)。
シルエットはダサいけど、デザインが超好き!
 
そして何よりお気に入りなのがこちらのTシャツ
 
 
レッドブ・・・・じゃねーし!!(笑)
 
以上、東南アジアのカオス タイ・バンコクのレポートでした。
 
モダンと伝統を同時に味わいたい欲張りな方はぜひ行ってみてください。
 
 

ではでは。

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