2018.10.18
地元鉄お二方との夕食会も盛会のうちに終わり、翌日の朝食の食料品をコンビニで買って、ホテルに帰りました。
岡谷に飲み屋街はあったのでしょうか? 駅近辺には無いようでしたので、要らん時間と金を遣わずに済みました。
さて、翌朝は岡谷6時37分発の204Mで、まず飯田まで行きます。 というのは、飯田で204Mから、ワイドビュー伊那路2号に乗り換えて、豊橋には12時31分に到着し昼食を、という行程でした。 本来時間が許すなら、特急を使わずに全線各停での走破が正統派なのですが。
岡谷の朝は小雨でした。 まだ明けやらぬ中、駅に向かいました。
駅のホームは、早朝にもかかわらず意外と人が多くてびっくりしました。 とは言っても、車内がいっぱいということはありませんから、ゆっくりと飯田線の旅を楽しむことが出来ますので、良かったです。 アルコールを飲みながら車窓を楽しみたいですから。
乗車率でいうと10%くらい。
で、204Mは岡谷を定時に出発しました。 2駅先の辰野からはいよいよ飯田線に入ります。 平均駅間2,1Kmという、強烈な駅数の飯田線ですが、天竜川沿いの山肌を右に左に縫うように線路が続く線区で、オメガカーブやら40‰という最急こう配、急曲線そして秘境駅。
飯田線の旅は、テツならずとも興味深いところです。 ただ、普通の人に各停電車7時間ということに耐えられるのかどうか? という問題もありますが。
辰野からは伊那、飯田と町並みが続き、静かな田園風景が車窓に広がります。 晴れていれば南アルプスの山々が遠望出来るのですが、この日はあいにくの雨模様で、霧か雲か、それらは見えませんでした。 そう言えば、雨脚がきつくなっていました。 雨もまた良し。
飯田までの約3時間、各停の旅をゆっくりと楽しみ、いよいよ飯田線の佳境、天竜川と秘境駅、オメガカーブ、急勾配、急曲線、そして数えきれないくらい多くのトンネルが連続する区間に入ります。 私たちは飯田から9時58分発 ワイドビュー伊那路2号 に乗り換えて出発です。
飯田線の中間くらい、天竜峡を出たあたりからは急に川沿いの山間部を往く鉄路に風景が変わり、民家の数もグッと少なくなります。
やがて、為栗(してぐり)、長野・静岡の県境 中井侍(なかいさむらい)、そして小和田(こわだ)、大嵐(おおぞれ)、水窪(みさくぼ)と、有名な秘境駅が連続しますが、ちなみに駅名も変わってますね。
本来なら途中下車して、それらの秘境駅の、秘境らしさ?も味わってみたい気分です。 しかし一旦列車を降りようものなら、次の列車まで2時間くらいは待たなければなりませんので、豊橋までなかなかたどり着けないようになります。
先頭車から行く手の線路を見ていると、急勾配と急曲線の連続は、もしもこれをギュッと圧縮したら、さながら遊園地のジェットコースターの様相です。 そしてもうひとつの飯田線のおもしろさは数か所あるオメガカーブです。これは、今、通って来た線路や、今から通る線路が車窓からほぼ横に確認できることです。 これはもう、退屈しませんね。。。私たちが列車内で陣取っていた席は、車両の端の、ガラスで仕切られた空間のルーメットのような場所で、沿線風景をグラス片手に楽しめるのですから、テツにとっては至福の時間と言えるでしょう。
豊橋に向かって列車は走ります。 天竜峡を川の西側、東側とクネクネと進む様は爽快で、乗っていて全く飽きることがありませんが、東栄を通過するといよいよ愛知県に入ります。 しばらく走ると、山間部を抜けて次第に田園風景となりますが、やがて民家も多くなってきます。
飯田線が普通のローカル線に戻ったような気分にさせられるのと同時に、もうすぐこの秘境駅巡りの旅も終わります。
12時31分、ワイドビュー伊那路2号は豊橋に無事到着しました。 もう結構な時刻なように錯覚するのは、朝が早かったから。
福岡君が予約してくれた、駅前のすし、うなぎの 羽子吾 という老舗で、うなぎを食べて、飯田線の旅はおしまいになりました。
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