会長&スタッフブログ
2023.06.11
イラストNO、115 準急くまのを牽くC58
イラストNO.115は準急「くまの」を牽引するC58の登場です。
今では紀勢本線を往く特急列車は「くろしお」の独壇場ですが、かつて、その元祖とも言うべき優等列車が準急「くまの」でした。
準急などと言っても、今どきの人たちからすれば何のことだかわからないでしょうが、そんなの等級の列車があったのですね。
さて、その準急「くまの」ですが、この列車は紀勢本線の新宮~天王寺間に昭和27年から運行された客車列車で、新宮~東和歌山までの区間を主に牽引していたのが和歌山機関区、紀伊田辺機関区C58でした。
主に、と書いたのは、区間、時代によってC57、DF50なども「くまの」を牽引しましたので、すべてシゴハチというわけではありませんでしたから。
さて、紀勢本線というと黒潮。
風光明媚かつ雄大な太平洋の大海原を見渡して優雅に走るイメージがありますが、実際の線路敷設状況は全くと言っていいほど真逆。
250~300mという急曲線、勾配とトンネルの連続で、多客期には7連という客車列車を限界に近い運転時分で走らせるのは大変だったようです。
紀伊田辺区のシゴハチは集煙装置、重油併燃装置の重装備機が多く山線仕様です。
260号機がヘッドマークを掲げ、ライトを灯し、7連の「くまの」を牽引して走って来ました。