皆様、お久しぶりです。
私、イッセイですが、3月の4日から1週間ほど、インドに行ってまいります。
これまた目的は日系企業の視察でありまして、某二輪メーカーさんや某家電メーカーさんの現地工場を見せていただく予定になっています。
この度の世話をしていただくのは大阪府工業協会様です。・・スミマセン。私そちらでセミナーや技能講習を受けたこと一度もないんですが・・(笑)
「どなたでもかまいませんよ」とのお返事をいただいたので、頑張って行ってまいります。
この目で見るものすべてを今後の旭ノ本金属に活かしていきますよ!
さて、インド視察に行く前に・・旧ブログであげていました海外視察記を三夜連続でアップしていきたいと思います。
正直、何の役にも立たない内容ではありますが、私がこの目で見て感じたことをそのままストレートに書いていますので、市販のガイドブックには書かれていないリアルな見聞録になっていると思います。
第一夜は今から2年前に訪れた「ベトナム」です。
肩肘張らずにお付き合いください。
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【ベトナム視察記】
2011.3.3 ~ 2011.3.6
行ってきましたベトナムへ!
なぜ行ったか、目的は何か。
実は、姫路機械金属工業会50周年記念の特別企画で「姫路の企業の現地ベトナム工場の視察に行きませんか?」という計画がありまして、「田路さんも参加しませんか?」とお声をかけていただいたからです。
二泊四日というなかなかしんどいプランですが、海外の工場をナマで見る機会なんてそうそうあるとも思えませんし、将来会社を良くしていくには絶対に見ておいて損になることはないと思いましたので勢い勇んで手を挙げさせていただきました。
結果から言うと非常にいいものを見させていただきました。
新興国の人間がサボらず真面目に働くのかと半信半疑だったのですが、正直言いますと「日本人以上にまじめに働いているではないか!」と感じた次第です。
目からウロコ、非常に感心させられました。
さて、現地工場で見た「5S活動」や「GENBA KAIZEN TEIAN」を書き連ねても面白みに欠けますし、企業秘密な部分も多々ありましてまともな記事に仕上がりそうにありません。
ですので、本ブログではベトナム滞在3日間で見たベトナム人の生活や習慣を書きたいと思います。
あと、現地工場の社長さん(日本人)、ベトナム人のガイドさんから聞いた話も非常に参考になりましたので、それも含めて書いていきたいと思います。
さて、この【ベトナム社会主義共和国】ですが、・・行くちょっと前まで知りませんでしたが、名前のとおり社会主義国家なのです。
社会主義国家といいましても、政府自体が非常に柔軟性のある考えをもっております。
実は独立という形をとるうえで「非資本主義」のスタンスを貫く必要があっただけでどちらでもよかったというのが本音だとかなんとか・・。
ベトナム男児の人生の重要な柱は「1・2・3・4」。
1 は1人目の宝である妻。つまり「結婚」
2 は妻以外2番目の宝である「息子」
3 は3階建ての「家」を持つこと
4 は4つのタイヤ。すなわち「車」を持つこと
・・だそうです。
1と2はさほど難しくないと思います。
実は3と4がすさまじく難易度が高いです。
本当にベトナムでこれを達成できるのはどれくらいいるんだろうかと思うくらい難しいです。
どれほど難しいか書いてみます。
まず3の「家」。
これは土地付きの3階建てを意味しますが、さて、これを郊外におっ建てるのにどれくらいのお金が必要だと思いますか?
聞いてビックリしました。
なんと平均3000万円だそうです!!
日本円に換算してこの価格です!
日本のそこらの家より高いです!
我々日本人の貨幣価値から換算しますと20億円くらいの感覚でしょうか。
とてもじゃないけど手が出ません(笑)
ちなみに1室レオパレス大のアパートを借りるのにかかる費用は月に30万円だとか。
シャレにならんゾ~。
なぜにそんなに土地が高いのかと言いますと、簡単に言えば土地バブルだからです。
事実、物価は年々上昇中で、去年対比でもすでに20%のインフレ率だそうです。
なので今回行ったタンロン工業団地内でも今年に入ってすでに3社でストが発生した模様。
インフレおそるべしです。
ちなみに現地工場の社長様が持っていらっしゃるゴルフの会員権・・
7年前買った時には300万円でしたが、それが今では1200万円だそうです。
4の「車」。
ガイドさん曰く、ベトナムでやっぱりステータスはなんといっても日本車だそうです。
走っている車の8割がたは日本車(大半が型落ち)で、韓国ヒュンダイ車は安価な格下車扱いです。
今回泊まった2つの高級ホテルはそれなりに所得の高い人がいたようでBMWのX5やポルシェ「パナメーラ」が止まってました。
ちなみにTOYOTAが世界戦略車として位置づけしている「カムリ」は日本円にして約800万円だそうです。
やはり手が届かない高級車扱いだそうで、レクサスはそのさらに上の存在なのだとか。
最後の日に行った日本料理店の前には我が愛車と全く同タイプのフェアレディZが止まってました。
これも私たちの感覚からすると3000万円くらいのスペシャル高級車なのか・・?
さて、最後はベトナム人の「アシ」と交通マナーです。
今から20年ほど前のベトナムでは「ホンダ」といえばそれはすなわちバイクのことでした。
それほどまでにホンダのバイクが普及していたということです。
これはホンダがベトナムにおいて早くから二輪の普及に力を入れていたからと言われており、耐久性、燃費、価格・・どの面においても他の追随を許さなかったからです。
事実、街を走っているバイクの95%はホンダのバイクでした。
他に見たのはヤマハとスズキでした。(かなり少数)
バイクを「趣味」として見る余裕はまだないようです。
日本は400ccなどという世界で孤立したガラパゴス規格で普通二輪免許という区分を設けており、庶民の「アシ」である原付も同様、50ccなどというガラパゴス規格で抑え込んでおりますが、世界の「アシ」は125ccが主流というのは世界のバイク事情に多少詳しい方なら常識だと思います。
ベトナムも例外ではなく、主流は125ccのスクータータイプが大半です。(というか、ほぼ全部)
先っちょの尖がったデザインがナウいようで。
続いて交通マナーです。
実は参加表明をしたのが去年の11月頃だったのですが、申し込んでから1週間後くらいにたまたま『マヨブラジオ』という土曜の深夜番組でベトナムのロケをしてる企画がありました。
漫才コンビ『ダイアン』の2人が現地を訪れて一番絶叫していたのが、横断歩道のシーンです。
車とバイクを無理やりかき分けて道路の反対側まで渡るという壮絶なもので、通訳さんにしがみついて渡っているのがとても印象的でした。
実際に現地の人もよく事故に遭うそうで、過去には日本人観光客が事故で死んだという話もあるくらいです。
どんなもんか・・とりあえずコレを見てください。
メ・・・メチャクチャやがな・・・。
ノーヘル、片ポッケスタイルから、スペシャル過積載は当たり前。
ケータイで話しながら走行する者や、メールを打ちながら走っている猛者までいます。
2ケツは合法ですが、3ケツは違法です。
なんと4ケツの豪傑まで存在しました。
他にも歩道走行、逆走、信号無視・・等々、バイクを使ってこの世で実行できることのすべてを見たような気がします。
ホンダ製バイクの耐久性についてベトナム人に喋らせたらきっとこう言うに違いありません。
「わ し が そ だ て た 」(笑)
街全体は土色で清潔な感じはあまりありませんでした。
しかし、そこに暮らす人々はパワフルで活気に満ち溢れています。
ベトナムは戦争の後遺症で今でも北(ハノイ)と南(ホーチミン)であまり仲良くないようです。
しかし、まだまだ延びしろは未知数だと思いますし、潜在能力は測り知れません。
街をバスで走っている時、見える民家のほとんどで国旗が立っていました。
ベトナム人の内に秘めた愛国心がそれだとわかりました。
どうか足を引っ張り合わずに手を取り合ってベトナムという国を大きくしていってもらいたいと思います。
ベトナムに栄光あれ。
以上、イッセイのベトナム見聞録でした。